【ちょっと一服。】スリットダムとは
今回のちょっと一服。
おともはこちら。
はて?これは何でしょうか?
こちらは、スリット式治山ダムの近景です。
「治山」は「ちさん」と読みます。
あまり馴染みは無いかもしれない言葉。
治山とは、本当に簡単に言いますと
「森林を整えることにより、山崩れなどの災害から命を守ったり、自然の力を最大限に活かしましょう」
といったようなことでしょうか。
その中で今回は、災害対策事業でのダム工事を取り上げてみたいと思います。
ダムと言えば、巨大なコンクリートの壁がドドーンと存在感を感じさせますよね。
ダム見学ツアーなども人気だと耳にします。
水を堰き止め、しかるべき時に開放して水を放出するための構造物なイメージのダム。
しかしこちらの構造物はスリット状に隙間があいていて、水は通り抜けてしまいます。
ここがスリット式ダムのポイント!
いくつか種類がありますが、こちらは鋼製スリットダムB型というもので、
平常時は水の流れや土砂、水の生き物や小動物たちの行き来などを阻害せず、
土石流発生時には巨礫や流木をくい止め、災害を防ぐ機能を持っています。
写真ではサイズ感が分かり難いとは思いますが、巨大なんですよ!
↓こちらの写真には軽バンが映っているので、ちょっとは比較対象になっているでしょうか?
豪雨災害による大きな被害に見舞われた朝倉郡東峰村では二ヶ所、この工事に携わらせて頂きました。
その際にニュースレターの「~工事の現場から~」でも取り上げていましたので
よろしければそちらもご一読ください。
災害時の映像などで、濁流の中、流木や大きな岩が流れていく様は本当に恐ろしいです。
今後、同様の被害がくい止められるよう、様々な対策が取られる中の一つの事業です。
なかなか目にすることのない光景だと思いますので、今回は簡単にトピックしてみました。
土木の現場というものは、構造物のダイナミックさに魅力を感じます。
橋だったりダムだったり道路だったり。
建築の現場とはまた違った面白さと、難しさを感じます。
色んな工事の興味深い部分を勉強して、またお知らせしていけたらと思います。
つたない、簡易版ちょっと一服。
新たな興味の一つのきっかけになってくれればという願いを込めまして。
ではまた来週。
メディア広報企画課